開発前の課題
今回ご依頼いただいたのは、リフォーム業を営む不動産業者様向けの業務システムです。
このシステムを開発する前、クライアント様は業務ごとにさまざまな外部ツールを使い分けており、顧客情報や案件情報といったデータが複数のシステムにまたがって管理されている状態でした。そのため、同じ情報を複数の場所に入力したり、ツールをまたいで情報を確認したりする必要があり、日々の運用に大きな負担がかかっていました。データが分散していることで、全体像を把握しづらいという点も課題となっていました。
ご提案
そこで私たちは、これらの分散したデータを「一元管理」することを目指したご提案を行いました。
これまで複数の外部ツールに分かれていたデータ情報を、当システムひとつの中で扱えるようにすることで、二重入力や情報の分散を解消し、運用の負担を軽減することを念頭に設計を進めました。ひとつのシステムで業務が完結する状態をつくることが、今回の開発の大きな方針です。
開発アプローチ
一元管理を実現するにあたり、まず着手したのは業務の「見える化」です。
具体的には、システムに関わる登場人物の洗い出しからスタートし、実際に業務を行う各部署の業務フローを整理していきました。誰が、どの順番で、どのタイミングで確認を行うのか——こうした業務の流れや確認フローをひとつずつ丁寧に整理することで、システムに落とし込むべき要件を明確にしていきました。
いきなり機能をつくり始めるのではなく、業務の実態を正しく捉えることを起点にしたことが、今回のアプローチの特徴です。
実装した主な機能
一元管理を目指したため、リフォーム業のメインとなる業務フローを幅広くカバーしました。
メインフローとしては、お問い合わせの受付から始まり、顧客管理、案件管理、見積もり機能、請求書機能、契約機能、そして予実管理までを一連の流れとして実装しています。お問い合わせから契約、その後の予実管理までが同じシステム内でつながることで、情報の分断が起きない仕組みを実現しました。
また、メインフロー以外の周辺業務にも対応し、勤怠管理や総務管理、環境設定といった機能も併せて実装しています。
導入による効果
本プロジェクトは現在も開発中の段階であり、まだリリース前のため、導入後の具体的な効果についてはこれからご報告できる部分になります。
一方で、分散していたデータをひとつのシステムに集約するという設計方針により、リリース後は二重入力の解消や情報確認の効率化といった運用面での改善が期待されます。
まとめ
今回の案件は実装する機能が非常に多かったため、まずは機能をひとつひとつ洗い出し、一つずつ着実につくり込んでいくことを心がけながら、仕様を固めていきました。
また、クライアント様との認識のずれが生じないよう、毎回の打ち合わせではウォークスルーを実施しています。実際の画面や操作を一緒に確認し合いながら進めることで、齟齬のないシステムづくりを目指しました。機能の多い大規模なシステム開発だからこそ、こうした地道な整理とこまめな認識合わせが、プロジェクトを前に進める上で欠かせないポイントだと改めて感じています。