「在庫管理システムは自作できる?外注するといくらかかる?」
Excelでの在庫管理に限界を感じ始めた中小企業から、よくいただく質問です。
結論から言うと、商品数が少なく1拠点で回っているうちは、Excelやノーコードツールでの自作で十分です。
一方で、複数拠点・ECやレジとの連動・受注や発注とのつながりが必要になったら、開発会社への外注を検討するタイミングです。
外注する場合の費用は、依頼の仕方で大きく変わります。
クラウド型なら月額0〜10万円程度、パッケージ型なら50〜500万円程度、ゼロから作るスクラッチ開発なら200万円〜が目安です。
本記事では、自作と外注の判断基準、外注した場合の費用の内訳、開発方法ごとの違い、よくある失敗までを、当社の開発事例とあわせて解説します。
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受発注・在庫管理システム画面を触ってみる在庫管理システムは自作と外注どちらがいい?判断基準
自作か外注かは、「今の在庫の扱い方」と「3年後にどうなっているか」で決まります。
迷ったら「3年後も今の仕組みで耐えられるか」で判断するのがおすすめです。
| 判断のポイント | 自作で足りる | 外注を検討したい |
|---|---|---|
| 拠点数 | 倉庫・店舗が1か所 | 複数の倉庫・店舗で在庫を共有する |
| 商品・部材の数 | 数十〜数百点で、増える予定がない | 品番が多く、ロット・期限・保管場所の管理が必要 |
| ほかの業務とのつながり | 在庫数が分かれば十分 | 受注・発注・売上・ECやレジと連動させたい |
| 使う人数 | 1〜2人 | 現場・事務・管理者など複数人が同時に使う |
| 社内の体制 | 作った人が今後も保守できる | 作れる人がいない、または1人に依存している |
右の列に2つ以上当てはまるなら、外注した場合の費用を一度確認しておくと判断しやすくなります。
いきなり大きく作る必要はありません。
基本機能に絞って作り、運用しながら足していく進め方もあります。
受注や出荷まで一緒に管理したい場合は、受注管理システムの作り方もあわせてご覧ください。
在庫管理システムを外注した場合の費用
外注といっても、依頼の仕方は「クラウド型を契約する」「パッケージを導入する」「開発会社に作ってもらう」に分かれます。
まず全体像を表で比較します。
| 依頼の仕方 | 初期費用 | 月額・保守 | 業務への合わせやすさ |
|---|---|---|---|
| クラウド型(SaaS) | 無料〜数万円 | 月額0〜10万円程度 | △ 標準機能に業務を合わせる |
| パッケージ型 | 50〜500万円程度 | 年間保守費がかかる | ○ カスタマイズは追加費用 |
| 土台をカスタマイズして開発 | 50万円〜(当社の目安) | 月額3万円〜(当社の目安) | ○ 基本機能をもとに作り込む |
| スクラッチ開発 | 200万円〜(規模により2,000万円以上) | 保守費がかかる | ◎ 業務に合わせてゼロから作る |
※当社の目安は税別です。保守費の考え方はシステム保守費用の相場で解説しています。
外注費を比べるときは、初期費用だけでなく5年間の総額で見ることが大切です。
クラウド型は始めやすい反面、月額費用が積み重なります。
開発は初期費用が高い代わりに、業務に合わない部分の手作業が残りにくくなります。
クラウド型の費用相場(月額0〜10万円)
クラウド型の在庫管理システム(SaaS)は、初期費用を抑えてスモールスタートしたい中小企業に向いています。
初期費用は無料〜数万円程度、月額費用は0円〜10万円程度が一般的な相場です。
クラウド型の大きなメリットは、サーバーの構築や運用保守が不要であること、アップデートが自動で適用されること、そして初期投資を最小限に抑えられることです。
無料プランから始めて、必要に応じて有料プランへ移行することもできるため、導入ハードルは比較的低いといえます。
一方で、標準機能の範囲に業務を合わせる必要があるケースもあります。独自要件が多い場合は、カスタマイズの可否や追加費用を事前に確認しておきましょう。
長期利用を前提とするなら、月額費用の累積も含めて比較することが大切です。
パッケージ型の費用相場(50〜500万円)
パッケージ型の在庫管理システムは、ベンダーが汎用的に開発した製品を導入する方式です。
初期費用は50〜500万円程度が目安で、これに加えて年間保守費が発生することが一般的です。
年間保守費には、バージョンアップ対応や問い合わせ対応、障害対応などが含まれます。
パッケージ型は、スクラッチ開発より費用を抑えつつ、一定以上の機能を短期間で導入しやすい点が強みです。
特に、次のような企業に向いています。
- 標準的な在庫管理業務が中心
- 短期間で導入したい
- フルスクラッチほどの予算は取りにくい
- 一定の安定性や実績を重視したい
ただし、独自要件が多い場合は注意が必要です。
標準機能で足りない部分を個別カスタマイズしていくと、想定以上に費用が膨らむことがあります。
「製品価格」だけでなく、「カスタマイズ込みの総額」で見ることが重要です。
スクラッチ開発の費用相場(200〜2,000万円以上)
自社の業務に合わせてゼロから構築するスクラッチ開発では、費用は要件の複雑さによって大きく変わります。
小規模で200〜500万円、中規模で500〜1,000万円、大規模で1,000〜2,000万円以上が目安です。
費用の内訳は、おおむね次のようになります。
- 要件定義・設計:全体の20〜30%
- 開発・プログラミング:全体の40〜50%
- テスト:全体の15〜20%
- 導入支援・データ移行:全体の10〜15%
スクラッチ開発の最大の魅力は、自社の業務要件にしっかり合わせた仕組みを作れることです。
パッケージ製品では対応しにくい独自の業務ロジックや、複数の外部システムとの複雑な連携も実現しやすくなります。
一方で、初期費用が高額で、開発期間も長くなりやすく、運用開始後の保守費用も継続して発生します。
そのため、「本当にスクラッチでなければ解決できないか」を見極めることが重要です。
パッケージ+軽微なカスタマイズで8割の課題を解決できる場合は、無理にフルスクラッチを選ばない方が合理的なこともあります。
費用を左右する要因
在庫管理システムの導入費用は、単純に製品の種類だけで決まるわけではありません。
見積もりの妥当性を判断するためにも、費用に影響する主な要因を押さえておきましょう。
- 管理対象のSKU数
SKU数が多いほど、データ設計やパフォーマンス対策が必要になる - 拠点数(倉庫・店舗数)
多拠点管理では在庫同期や権限管理が複雑になりやすい - 外部システム連携の数
会計、POS、ECモール、物流、BIなどとの連携が増えるほど工数が増える - 業務の複雑さ
ロット管理、シリアル管理、期限管理、BOM連携などがあると費用が上がりやすい - 利用人数
ユーザー数が増えると、ライセンス費用や権限設計の負荷も増える - 対応端末
ハンディターミナル、スマホ、タブレット対応などで追加費用が発生することがある
「何をどこまでシステム化するか」で費用は大きく変わるため、まずは必須要件とあると便利な要件を分けて整理するのがおすすめです。
費用比較はTCOとROIで考える
費用を比較するときは、初期費用だけで判断しないことが重要です。
クラウド型は始めやすい反面、月額費用が積み重なると長期的には大きな金額になることがあります。
一方で、スクラッチ開発は初期費用こそ高いものの、自社にしっかり合った運用ができることで、長期的な投資対効果が高くなるケースもあります。
そのため、比較の際は次の2つを意識しましょう。
- TCO(総保有コスト)
初期費用、月額費用、保守費、カスタマイズ費、機器費用、教育費などを含めた総額 - ROI(投資対効果)
導入によって削減できるコストや増やせる利益に対して、投資が見合うかを判断する指標
5年間のトータルコストで比較すると、見え方が大きく変わることがあります。
あわせて、導入による効果も試算しておくと判断しやすくなります。たとえば次のような改善効果です。
- 棚卸工数の削減
- 欠品による機会損失の減少
- 過剰在庫の圧縮
- 入力ミスや確認作業の削減
- 担当者依存の解消による引き継ぎ負荷の軽減
これらを数値化できると、経営層への説明もしやすくなります。
見積もり時に見落としやすい追加費用
見積もりを見るときに見落としやすいのが、本体費用以外の周辺コストです。
特に次の費用は、後から追加で発生しやすいため注意しましょう。
- ハンディターミナルやバーコードプリンターなどの機器費用
- サーバー費用・クラウド利用料
- データ移行費用
- 初期設定費用
- 操作研修費用
- 導入コンサルティング費用
- 保守・問い合わせ対応費用
「システム本体の価格」ではなく、「導入から運用までにかかる総費用」を確認することが大切です。
在庫管理システムの開発事例
当社がこれまでに開発した、在庫管理を含むシステムの事例です。
「在庫だけ」ではなく、受注・発注・売上とつなげた事例がほとんどです。
| 業種 | 開発前の課題 | 作った仕組み |
|---|---|---|
| ワイヤーハーネス製造業 (330万円・約5ヶ月) | 市販の販売管理ソフトが業務に合わず、部材の在庫不足に気づきにくい | 受注・発注・在庫管理、帳票発行、部材不足のアラート |
| 青果業 (140万円・2.5ヶ月) | 取引先との在庫報告がフォーム入力で非効率、納品数を手で決めていた | 現在庫管理、納品予測、ピッキングリスト・納品書・返品書の作成 |
| 自転車販売店 | 店舗の販売が在庫に反映されるまで時間差があり、Webショップの在庫とずれる | レジと連動した店舗在庫・受発注・売上・Web在庫の一元管理 |
| 自動車部品 | 納品書を見ながら品番と数量を手入力していた | 生成AIで納品書を読み取り、確認してから在庫に反映する部品在庫管理 |
それぞれの詳細は、次の事例ページでご覧いただけます。
- 受発注・在庫管理システム開発事例|販売管理ソフトの限界から脱却
- 青果の在庫・売上管理システムのスクラッチ開発事例
- レジ連動で実現する自転車販売店向け在庫・受発注管理システムの開発事例
- OCRと在庫管理を連携した部品管理システム開発事例
在庫管理システムの開発方法を比較する
開発方法は大きく4つに分類できる
在庫管理システムの導入方法は、大きく4つに分けられます。
それぞれにメリット・デメリットがあり、自社の規模・予算・技術力・業務の複雑さに合わせて選ぶことが重要です。
まずは、4つの開発方法の違いを一覧で見てみましょう。
| 開発方法 | 費用目安 | 開発期間 | 必要な技術力 | 柔軟性 |
|---|---|---|---|---|
| Excel・Access・スプレッドシートで自作 | ほぼ無料 | 数日〜数週間 | 低(基本操作ができればOK) | 低 |
| ノーコード・ローコードツール | 月額0〜数万円 | 数週間〜1ヶ月 | 中(ツールの学習が必要) | 中 |
| プログラミングで自作(Python・VBAなど) | ほぼ無料(人件費除く) | 1〜6ヶ月 | 高(プログラミングスキル必須) | 高 |
| 開発会社に外部委託 | 200〜2,000万円以上 | 3〜12ヶ月 | 不要(要件定義が中心) | 高い |
どの方法が最適かは一概には言えません。
たとえば、従業員5名ほどの小規模事業者であれば、Excelやスプレッドシートで十分なケースもあります。反対に、複数拠点を持つ中規模企業では、より本格的なシステム開発が必要になることもあります。
今の業務だけでなく、3〜5年後の事業成長も見据えて選ぶことが大切です。
Excel・Access・スプレッドシートで自作する方法
最も手軽に始めやすいのが、ExcelやGoogleスプレッドシート、Microsoft Accessを使った自作です。
追加コストをほとんどかけずに始められるため、小規模な在庫管理には十分実用的です。
Excelで在庫管理を作る場合は、次のような構成が基本です。
- 商品マスタ
- 入庫記録シート
- 出庫記録シート
- 在庫一覧シート
入庫・出庫データを記録し、関数で現在の在庫数を自動計算する形にすると、比較的シンプルな運用が可能です。
Googleスプレッドシートなら、クラウド上で複数人が同時に確認しやすい点もメリットです。
また、Accessを使えば、Excelよりも大量データや複雑な検索に対応しやすくなります。入力フォームを用意すれば、操作ミスも減らせます。
ただし、限界もあります。
- データ量が増えると動作が重くなる
- ファイル破損のリスクがある
- 同時編集で上書きトラブルが起きやすい
- バージョン管理が煩雑になる
- セキュリティ面が弱い
そのため、Excelやスプレッドシートでの自作は、あくまで「最初の一歩」として活用する方法と考えるのが現実的です。
ノーコード・ローコードツールで開発する方法
近年、導入しやすさから注目されているのが、ノーコード・ローコードツールを使う方法です。
代表例としては、以下のようなサービスがあります。
- kintone
- Notion
- AppSheet
- Airtable
- Bubble
- Power Apps
これらのツールを使えば、プログラミング知識がなくても、画面操作中心で在庫管理アプリを構築しやすいのが特徴です。
たとえば、入出庫記録、在庫数の自動集計、発注点アラート、スマホからの入力なども、比較的短期間で作れるケースがあります。
費用面でも、無料〜月額数千円・数万円程度で始められるものが多く、初期費用を抑えやすいのが魅力です。
一方で、次のような制約には注意が必要です。
- 複雑な業務ロジックの実装が難しい
- 外部システム連携に制限があることがある
- データ量が増えると限界に当たりやすい
- 将来的な拡張性に差がある
そのため、「早く・安く・ある程度使えるものを作りたい」企業に向いている方法といえます。
プログラミングで自作する方法(Python・VBAなど)
社内にプログラミングスキルを持つ人材がいるなら、PythonやVBAなどで在庫管理システムを自作する方法もあります。
最大のメリットは、自社業務に合わせて柔軟に作れることです。
たとえば、PythonでWebアプリとして構築すれば、複数人で使える在庫管理システムにも発展させやすくなります。Excel VBAであれば、普段使い慣れたExcel画面をベースに入力フォームや帳票出力を作ることも可能です。
ただし、この方法には大きなリスクもあります。
- 開発者に依存しやすい
- 退職するとブラックボックス化しやすい
- セキュリティ対策が個人依存になりやすい
- 保守・改善の負荷が継続してかかる
特に問題になりやすいのが、属人化による保守不能リスクです。
自作を選ぶ場合は、設計書・仕様書・ソースコードのコメント・引き継ぎ資料などをきちんと整備し、開発者本人以外でも保守できる体制を作っておく必要があります。
開発会社に外部委託する方法
業務要件が複雑で、既存ツールでは対応しきれない場合に有力なのが、開発会社への外部委託です。
要件定義から設計・開発・テスト・運用保守まで一貫して任せられるため、品質や安定性を重視する企業に向いています。
一般的な流れは次の通りです。
- 要件定義
- 基本設計
- 詳細設計
- 開発
- テスト
- 納品
- 運用保守
特に重要なのは、最初の要件定義です。ここが曖昧だと、完成したシステムが現場に合わないという事態が起きやすくなります。
一方で、外部委託には次のようなハードルがあります。
- 費用が高額になりやすい
- 開発期間が長くなりやすい
- 軽微な修正でも費用がかかることがある
- ベンダー依存になりやすい
そのため、契約前には以下を確認しておくと安心です。
- 保守費用の範囲
- 改修時の費用ルール
- ソースコードや設計書の帰属
- 在庫管理システムの開発実績
「自社の課題は本当にスクラッチ開発でないと解決できないのか」を見極めることが大切です。
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自作のメリット:コスト削減と自由度
在庫管理システムを自作する最大のメリットは、初期費用を抑えやすいことです。
Excelやスプレッドシートなら、すぐに始められますし、プログラミングによる自作でも外注費はかかりません。
また、自社の業務フローに合わせて細かく作れる自由度も大きな魅力です。
自作の主なメリットは次の通りです。
- 初期費用を抑えやすい
- 自社独自のルールに合わせやすい
- 小さく始めて段階的に改善しやすい
- 社内のIT理解やDX意識が高まりやすい
最初は最低限の機能だけで始めて、運用しながら改善していけるのも自作の良さです。
自作のデメリット:技術力・保守・セキュリティの壁
一方で、自作には見落としやすい負担もあります。
最も大きいのは、開発だけでなく、保守・改善・セキュリティ対策まで社内で担う必要があることです。
主なデメリットは次の通りです。
- 継続的な技術力が必要
- 保守運用に手間がかかる
- セキュリティ対策が自己責任になる
- 品質保証が難しい
- 人件費を含めると想像以上にコストがかかることがある
「自作は無料」と考えがちですが、実際には人件費や運用負荷を含めた総コストで見る必要があります。
自作でよくある失敗パターンと対策
失敗1:Excelの限界を超えてデータが破損
Excel自作でよくある失敗が、データ量の増加による動作不良やファイル破損です。
運用開始時は問題なくても、数年分の入出庫データが溜まると限界が見えやすくなります。
さらに、複数人で編集すると上書きや競合も起きやすくなります。
対策としては、次のような考え方が有効です。
- 早い段階でデータ量の増加を見込む
- アーカイブ運用で延命しつつ移行を検討する
- 本格運用前にデータベース型システムへの切り替え計画を持つ
失敗2:開発者が退職してブラックボックス化
社内の詳しい人が作ったシステムほど、退職後に誰も触れなくなるリスクがあります。
これは中小企業で特に多い失敗で、「動いてはいるが、誰も直せない」状態になりがちです。
対策としては、以下の整備が重要です。
- 構成図の作成
- データベース定義書の整備
- 環境構築手順書の作成
- ソースコードへのコメント記載
- Gitなどで変更履歴を管理
重要業務を支えるシステムなら、外部の開発会社に引き継ぎ可能な状態にしておくことも検討したいところです。
失敗3:セキュリティ対策が不十分で情報漏えい
在庫データには、単なる数量情報だけでなく、仕入価格・取引先情報・顧客情報などが含まれることがあります。
そのため、在庫管理システムは情報管理の観点でも重要です。
Excelファイルの持ち出しや、Webアプリの脆弱性放置などは、大きなリスクにつながります。
最低限、次のような対策は必要です。
- アクセス権限の設定
- HTTPSによる通信暗号化
- バックアップの取得
- 操作ログの記録
- 定期的な脆弱性確認
自社で十分な対策が難しい場合は、セキュリティ面が整ったSaaSやパッケージ製品を選ぶ方が安全です。
失敗4:機能追加のたびに工数が膨らむ
自作システムは、運用を始めると機能追加の要望が次々に出やすくなります。
しかし、最初の設計が不十分なまま機能を継ぎ足していくと、ちょっとした変更でも大きな工数がかかる状態になります。
対策としては、次の点を意識すると改善しやすくなります。
- 将来の追加機能をある程度想定して設計する
- データ構造を拡張しやすくしておく
- 機能の優先順位を整理する
- 場当たり的な改修を避ける
改修コストが増えすぎてきたら、作り直しやシステム切り替えを検討するサインです。
クラウド型は導入しやすい一方で、長期運用では月額費用の累積も見ておく必要があります。
そのため、5年単位の総コストで比較する視点も大切です。
在庫管理システムの費用を抑える方法
補助金・助成金を活用する
在庫管理システムの導入費用を抑えたい場合は、補助金や助成金の活用を検討しましょう。
代表的なのは、国のIT導入補助金です。
在庫管理システムの導入費用の一部が補助対象になるケースがあります。
名称・対象・補助率は年度や公募回ごとに変わるため、必ず最新の公募要領で確認してください。
中小企業・小規模事業者にとって、初期負担を軽くしやすい有力な選択肢です。
ただし、補助金を活用するには注意点もあります。
- 登録されたIT導入支援事業者と進める必要がある
- 申請から採択まで一定の時間がかかる
- 事業計画書の作成が必要になる
- 導入スケジュールに余裕を持つ必要がある
そのため、「導入したい時期」から逆算して早めに準備することが重要です。
また、IT導入補助金以外にも、自治体独自のDX補助金や、製造業であればものづくり補助金などが活用できる場合があります。
制度内容は年度によって変わるため、最新情報を確認しながら進めましょう。
段階的に導入して初期費用を抑える
費用を抑える方法として有効なのが、最初からすべてを作り込まず、段階的に導入する考え方です。
いわゆるMVP(最小限の機能を持つ形)から始める方法で、まずは重要度の高い機能だけを導入し、必要に応じて拡張していく進め方です。
たとえば、初期段階では次のような基本機能に絞る方法があります。
- 入出庫管理
- 在庫照会
- 棚卸機能
- 簡易な発注点アラート
その後、運用しながら必要に応じて次の機能を追加していきます。
- ロット管理
- 需要予測
- 外部システム連携
- ダッシュボード・分析機能
- スマホ・ハンディ端末対応の強化
この進め方のメリットは、初期費用を抑えられるだけではありません。
実際に使いながら改善点を把握できるため、「作ったけど現場で使われない」失敗を防ぎやすいという利点もあります。
SaaSとスクラッチを段階的に使い分ける
費用とリスクのバランスを取りたい場合は、SaaSとスクラッチ開発を段階的に使い分ける方法も有効です。
たとえば、最初はSaaSを導入して業務を回しながら、本当に必要な機能や不要な機能を整理します。
その知見をもとに、必要なタイミングでスクラッチ開発へ移行すれば、要件定義の精度を高めやすくなります。
最初から完璧を目指すより、現場での実運用を通して必要要件を固める方が失敗しにくいケースも少なくありません。
みんなシステムズでは、AI料金シミュレーターを公開しています。
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在庫管理システムの自作・外注に関するよくある質問
Q. 在庫管理システムはExcelで自作できますか?
A. 1拠点で商品数が少ないうちは、Excelやスプレッドシートで十分に運用できます。
ただし、複数人の同時編集やデータ量の増加には弱く、作った人しか直せない状態になりがちです。
「3年後も同じ仕組みで回るか」を基準に考えましょう。
Q. Pythonで自作するのと外注するのでは、どちらが安いですか?
A. 社内に開発できる人がいれば、初期費用は自作のほうが安く済みます。
ただし、作った人の人件費と、その後の保守・セキュリティ対策の手間がかかり続けます。
その人が異動・退職したときに直せる人がいるかまで含めて比べてください。
Q. 開発会社に外注する場合、最低いくらからできますか?
A. 当社の場合、発注・入庫・在庫照会・棚卸などの基本機能を土台にカスタマイズする形なら、初期50万円〜+月額3万円〜(税別)が目安です。
ゼロから作るフルスクラッチの場合は200万円〜です。
Q. 外注先を選ぶときに確認すべきことは?
A. 機能ごとの見積もりの内訳、保守費用の範囲、改修するときの費用ルール、ソースコードの扱い、在庫管理の開発実績の5点です。
総額だけで比べると、あとから追加費用が出やすくなります。
まとめ|自社に最適な開発方法を選ぶために
本記事では、在庫管理システムの開発方法の違い、自作のメリット・デメリット、よくある失敗パターン、導入費用の相場、費用を抑える方法、そして選び方の考え方まで解説してきました。
在庫管理システムの導入は、単なる業務効率化にとどまりません。
欠品の防止、過剰在庫の圧縮、データに基づく経営判断、トレーサビリティの確保など、経営全体に大きなインパクトを与える取り組みです。
特に中小企業にとっては、限られた人員と予算の中で成果を最大化するために、在庫管理の最適化は避けて通れないテーマといえます。
改めて、選定時のポイントを整理すると次の通りです。
- 自社の課題を明確にする
- 必要な機能を洗い出す
- 導入方法ごとの特徴を比較する
- 初期費用だけでなく総コストで判断する
- 将来の拡張性も見据える
- 必要なら段階的に導入する
「自社にはどの方法が合うのかわからない」
「パッケージとスクラッチ開発のどちらが良いか迷う」
「できるだけ費用を抑えて導入したい」
このような場合は、システム開発の専門家に相談するのがおすすめです。
在庫管理システムの機能の全体像は在庫管理システムの基本機能一覧、パッケージとの違いは在庫管理システムのカスタマイズ開発とはで解説しています。
株式会社みんなシステムズは、中小企業向けのシステム開発を得意とする開発会社です。
在庫管理を含む受発注管理システムは、基本機能の土台をもとに、お客様の業務に合わせてカスタマイズして開発しています。
料金と機能は受発注管理システムのサービスページでご確認いただけます。
「自作でやってきたが限界を感じている」「SaaSで足りるのか、スクラッチが必要なのか判断したい」といったご相談も歓迎です。
まずは現状の課題を丁寧にヒアリングし、無理のない導入方法を一緒に整理いたします。
デモ画面公開中!
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受発注・在庫管理システム画面を触ってみる