開発前の課題
会員制の個室レストランを複数店舗運営されているクライアント様では、予約の受付をすべて電話でのやり取りに頼っていました。スタッフが一件ずつ予約内容を聞き取り、空き状況を確認しながら対応する必要があり、店舗数が増えるほど対応の手間も比例して大きくなっていました。
加えて、予約管理と会員管理をそれぞれ別のツールで運用していたため、情報を突き合わせる二重管理の状態になっていました。会員情報と予約状況を一元的に把握できず、売上や稼働状況を横断的に確認することも困難でした。
また、クライアント様は将来的に店舗を増やしていく展望を持っており、店舗ごとに個別対応が必要な仕組みのままでは、今後の店舗展開の妨げになるという懸念もありました。
ご提案・開発アプローチ
そこで、LINE公式アカウントとLIFF(LINE Front-end Framework)を組み合わせた予約管理システムを新規開発しました。顧客はLINEのメニューからLIFF経由でログインし、そのままシステム上のカレンダーで予約できる導線を設計。電話でのやり取りに頼っていた予約受付を、LINE上で完結するオンライン予約に置き換えることをコンセプトとしました。
会員認証の仕組みも組み込み、会員のみが予約できるようセキュリティ面も担保しています。決済については、年会費として発生する年間サブスクリプションと、個別予約時の都度決済の両方にウェブ上で対応させ、経理処理の手間も削減しました。
さらに、1つのシステムで複数店舗を横断的に管理できる設計とすることで、将来的な店舗展開も見据えたつくりにしています。
実装した主な機能
- 会員管理:顧客情報を一元管理し、予約履歴からアクティブな会員も把握できる
- 予約・カレンダー管理:LINEから登録された予約をシステム上のカレンダーで一元管理。イベント予約にも対応
- LINEメッセージ機能:顧客タイプや反応に応じて一斉通知や個別メッセージを配信
- 会員証機能:LINE上で会員証の情報を確認できる
- 決済機能:クレジットカードによる年会費の継続課金と、個別予約時の都度決済の両方に対応
- 複数店舗管理:1つのシステム上で店舗ごとのアカウントや権限を管理
- レポート・データ出力:会員情報や予約データをCSVでダウンロードでき、ダッシュボード上で状況を確認できる
導入による効果
予約から会員管理、決済までをLINEとウェブ上で完結できるようになったことで、電話対応にかかっていた工数が大きく削減されました。売上や稼働状況をダッシュボード上でリアルタイムに確認できるようになり、経営判断のスピードも向上しています。
また、複数店舗を横断管理できる設計にしていたことで、当初から検討していた店舗の横展開もスムーズに実現できました。1店舗向けに構築したシステムを、そのまま新規店舗の運用にも展開できる体制が整っています。
まとめ
電話でのやり取りに依存し、予約管理と会員管理が別々に運用されていた状態から、LINEとLIFFを軸にしたオンライン完結型の予約・会員管理システムへと移行した事例をご紹介しました。ダッシュボードによる可視化と複数店舗対応の設計により、日々の運用負荷を下げながら、店舗展開という次のステップにもつなげることができました。
電話対応や複数ツールでの二重管理に課題を感じている場合、LINEを起点にしたシステム化は有力な選択肢の一つです。