開発前の課題
今回取り組んだのは、事務所や飲食店などの店舗として使う事業用不動産のマッチングサイトの開発案件です。物件を管理しているオーナー・業者と、出店・開業のために物件を借りたい人をつなぐことを目的としています。
目的の異なる二者を、どう結びつけるか
最初に直面したのは、「事業用不動産を管理している人」と「事務所や店舗として借りたい人」をどのように結びつけるか、そのフロー設計そのものでした。
両者はそれぞれ異なる目的でサイトを訪れます。そのため、単に情報を並べるだけでは成立しません。双方が自然に出会い、やり取りに進める導線をどう組み立てるかが大きなテーマでした。
そもそも、不動産オーナー・業者をどう集めるか
本システムでは事業用不動産を管理している人をターゲットとしています。そのため、どうやって不動産オーナー・業者を集客し、システム内にアカウント登録してもらうのかという点にも課題がありました。
| 向き合った課題 | 内容 |
|---|---|
| 双方をつなぐフロー設計 | 目的の異なる二者が自然に出会い、やり取りに進める導線をどう組み立てるか |
| オーナー・業者の集客 | 事業用不動産を管理している人をどう集め、システム内にアカウント登録してもらうか |
なお本システムは現在まだリリース前で、開発中の段階です。こうした課題を起点にプロジェクトを進めてきました。
ご提案
「借りたい人の見え方」から設計する
まず取り組んだのは、事務所や店舗を借りたい人がサイトに訪れたときの見え方です。パッと見て分かりやすい画面にするために、次の2点を軸にご提案を行いました。
- どういった内容を表示するか
物件情報のうち、画面上に出すべき要素を整理する。 - どういった視線の流れで表示するか
見る人の視線をたどる順番に沿って情報を配置する。
デザイナーと組んでUI・UXの質を高める
あわせて、デザイナーと協力する体制を取ることで、UI・UXの面でもクオリティを高めることができました。
ただ情報を表示するのではなく、利用者にとって見やすく使いやすい画面を目指しています。
開発アプローチ
二つの動線を前提に据える
開発にあたっては、次の二つを前提に据えました。
- どのような動線で利用者を集め、注目してもらえるか
- どのような動線で不動産業者にアカウント登録してもらうか
3者で画面を見ながらイメージを固める
この前提をもとに、クライアント・デザイナー・システム開発会社の担当者の3者で話を進めながら、まず画面周りを作ってイメージを固めていきました。
実際の画面を見ながら議論することで、双方の導線に対する認識をすり合わせ、完成イメージを共有しながら開発を進められたのが特徴です。
| 進め方の工夫 | 狙い |
|---|---|
| 二つの動線を前提に据える | 利用者を集める動線と、不動産業者にアカウント登録してもらう動線の両方を見据える |
| まず画面周りを作る | 実際の画面を見ながら議論し、完成イメージを共有する |
| クライアント・デザイナー・開発担当の3者で進める | 双方の導線に対する認識をすり合わせる |
実装した主な機能
本システムの登場人物は「管理者」「不動産業者」「利用者」の3者です。それぞれに必要な機能を実装しました。
管理者向け ― サイトの土台を整える
管理者向けには、事業用不動産を登録するにあたって必要となる駅情報・住所・路線情報のマスターを整備しました。
あわせて、不動産業者の管理、利用者の管理、そしてお知らせ機能を開発・実装しています。
不動産業者向け ― 物件を出し、やり取りする
不動産業者向けには、物件の管理機能と、利用者とやり取りするためのチャット機能を実装しました。
利用者向け ― 問い合わせを管理する
利用者向けには、物件へのお問い合わせ管理と、管理者へのお問い合わせに関する機能を実装しました。
| 登場人物 | 実装した主な機能 |
|---|---|
| 管理者 | 駅情報・住所・路線情報のマスター整備/不動産業者の管理/利用者の管理/お知らせ機能 |
| 不動産業者 | 物件の管理機能/利用者とやり取りするためのチャット機能 |
| 利用者 | 物件へのお問い合わせ管理/管理者へのお問い合わせに関する機能 |
導入による効果
効果はこれからの段階
本システムは現在まだ開発中のため、導入による効果についてはこれからの段階です。
第一目標は「集客」に置いた
一方で、C向けのマッチングサイトであるという性質から、開発にあたっては「不動産業者と利用者がどのようにこのシステムで集客していくか」を第一目標として考え抜きました。
UI・UXや機能面でも、両者にとって使いやすく見やすいサイトを目指して心がけてきました。リリース後、この設計思想がどのような効果につながるのか、これからが本番です。
まとめ
今回の案件は、事業用不動産のオーナー・業者と、事務所や店舗として物件を借りたい人という、目的の異なる二者をどうつなぐかというマッチングサイトならではの難しさに向き合ったプロジェクトでした。
- 双方の導線設計を起点にした
目的の異なる二者が出会い、やり取りに進める流れから考えた。 - 画面イメージから作り込んだ
クライアント・デザイナー・開発者が一体となって進めた。 - 3者それぞれに必要な機能を実装した
管理者・不動産業者・利用者の役割に沿って機能を用意した。
まだリリース前ではありますが、「双方が使いやすく、集客につながるサイト」という軸をぶらさずに開発を進めています。リリースに向けて、引き続き磨き込んでいきたいと思います。