受発注管理システムの開発を検討しているものの、「どのくらいの費用がかかるのか見当がつかない」とお悩みではないでしょうか。開発の進め方や機能の範囲によって費用は大きく変わるため、まず全体の相場観を把握しておくことが重要です。
この記事では、開発タイプ別の費用相場・費用を左右する要因・隠れコスト・実際の開発事例まで、予算検討に必要な情報を体系的に解説します。
【結論】受発注管理システムの開発費用相場を表にまとめてみた
まず結論から。システムの作り方(開発タイプ)によって費用と期間は大きく異なります。家づくりに例えると直感的に理解しやすいので、ぜひ参考にしてみてください。
| 家づくりに例えるなら | 費用 | 開発期間 | 自由度 | 向いている企業 | |
|---|---|---|---|---|---|
| オーダーメイド開発 | 注文住宅 自社に合った間取り・設備で設計できる | 300万円〜1,000万円以上 | 4ヶ月〜1年以上 | 自社業務に合わせたシステムを作りたい企業 | |
| パッケージシステム(カスタマイズ可) | 建売住宅 壁紙や設備などは選べる | 100〜800万円 | 3〜6ヶ月 | 標準機能でほぼ対応できる企業 | |
| クラウド型(SaaS) | 賃貸マンション 初期費用不要、部屋の改造不可 | 月額1,000円〜数百万円 | 即日〜1ヶ月 | 小規模・まず試したい・スピード重視 |
開発タイプ別の費用と特徴
オーダーメイド開発(300万円〜1,000万円以上)── 注文住宅
オーダーメイド開発とは、自社の業務フローに合わせて受発注管理システムを個別に設計・構築する方法です。注文住宅のように、自社に合った間取りや設備を選びながら作れるのが大きな魅力です。
実際の開発では、フレームワークなどの実績ある技術基盤を活用して効率よく構築するケースもあれば、要件によってはより独自性の高い作り方が必要になることもあります。そのため費用には幅がありますが、標準機能では対応しきれない業務にフィットした仕組みを作れる点が最大の強みです。
- 費用の目安:300万円〜1,000万円以上
- 開発期間:4ヶ月〜1年以上
- 向いているケース:自社独自の業務フローがあり、既製品では運用が難しい場合

パッケージカスタマイズ(100〜800万円)── 建売住宅(一部変更可)
既製のパッケージソフトをベースに、自社向けにカスタマイズして導入する手法です。建売住宅で「壁紙や設備を一部選べる」プランのようなイメージです。初期費用は比較的抑えられますが、カスタマイズの範囲が広がるほど費用が高騰するリスクがある点に注意が必要です。
- 費用の目安:100〜800万円(カスタマイズ範囲による)
- 開発期間:3〜6ヶ月
- 向いているケース:標準機能でほぼ対応できる企業
クラウド型SaaS(月額1,000円〜)── 賃貸マンション
ベンダー(開発会社)が提供するクラウドサービスを月額制で利用する形式です。
賃貸マンションのように「初期費用なしですぐ住める代わりに、部屋の大幅な改造はできない」イメージです。導入は手軽ですが、業務に合わせた細かいカスタマイズは基本的に困難です。
- 費用の目安:月額1,000円~数百万円(機能・ユーザー数による)
- 導入期間:即日~1ヶ月
- 向いているケース:小規模事業者・まず試したい・標準機能で業務が回る場合
開発費用を左右する5つの要因
同じ「受発注管理システム」でも、見積もりに大きな差が出るのはなぜでしょうか。主な要因は以下の5つです。
| 要因 | 具体例 |
|---|---|
| 機能の数・複雑さ | 機能が多いほど開発工数が増加。承認フローや自動処理は特にコストが上がりやすい |
| 外部システム連携 | 会計・銀行・ECサイト・WMSなどとのAPI連携は追加費用が発生しやすい |
| ユーザー数・アクセス数 | 同時接続数が多いほどサーバー設計が複雑になり費用が上がる |
| セキュリティ・認証要件 | 二段階認証・ログ管理・暗号化など要件が厳しいほど開発コストが増加 |
| 開発会社の規模・体制 | 大手SIer(開発会社)は高額になりやすく、中小専門会社は比較的コストを抑えられる傾向がある |
特に「外部システムとの連携」は見落とされがちなコスト要因です。会計ソフトや銀行API、ECサイトとの連携が必要な場合は、事前に開発会社へ明示しておくことをおすすめします。
開発費用以外にかかるコストも把握しておこう
オーダーメイド開発を行う場合は、導入コストだけではなくランニングコストも事前に把握しておきましょう。
- サーバー・インフラ費
- 保守・運用費
システム運用・保守の費用は、開発費の約5%〜15%程度が相場のようです。例えば500万円で開発した場合、年間25万〜75万円程度が目安になることもあります。
【実績事例】外貨両替の受発注管理システムを400〜500万円で開発
弊社が実際に手がけた受発注管理システムの開発事例をご紹介します。「相場感はわかったが、実際どんなシステムが作れるのか?」という疑問にお答えします。
抱えていた課題
この企業は、WordPressをベースに独自開発した注文管理システムを使っていましたが、以下の問題を抱えていました。
- 外部エンジニア一人にメンテナンスを全面依存しており、その人が忙しくなると修正がストップ
- 売上集計のためにデータファイルを出力して手作業で加工するアナログな作業が日常化
- 入金の確認作業(入金と注文の突き合わせ)にExcelを使い、毎日30分〜数時間を消費
- 現場は「不便だけど仕方がない」と諦めており、改善提案が出ない状態
構築したシステムの概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開発費用 | 400〜500万円 |
| 開発期間 | 8ヶ月 |
| 主な機能 | 注文管理、顧客管理、在庫管理、売上集計、問い合わせ管理、郵送管理 |
注文管理だけでなく、顧客管理・在庫管理・売上集計までをまとめて一つのシステムに統合しました。
導入後の効果
注文対応の手間が約50%減。 注文確認メールの自動処理により、手作業が大幅に減りました。
売上集計がボタン一つで完了。 「今、売上はいくら?」がすぐに見えるようになり、経営判断のスピードが上がりました。
毎日の入金確認が数秒に。 銀行の振込情報との自動照合を導入し、30分〜数時間かかっていた作業が数秒に短縮。
社員が自分から改善提案をするように。 メンテナンス体制が整ったことで社員に改善提案を募れるようになり、「言えば会社は変わる」という信頼感が社内に広がりました。
今回の開発ではLaravelフレームワークを活用し、認証・セキュリティ・DB操作などの共通機能を効率的に実装しました。自社業務に合わせたオーダーメイド開発でありながら、開発工数を抑えることで400〜500万円という適正価格を実現しました。
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開発会社選びで失敗しないための3つのポイント
費用相場を把握したら、次は「どこに依頼するか」が重要になります。開発会社選びで後悔しないために、以下の3点を必ず確認しましょう。
① 見積もりの透明性があるか
「開発費用〇〇万円」と総額のみ提示する会社より、機能ごとに費用が明示された見積もりを出してくれる会社の方が信頼できます。「この機能にはこれくらいの費用がかかる」「こうすればコストを抑えられる」と、予算内に収めるための提案をしてくれるかどうかが重要な判断基準です。
② 要件が固まっていなくても相談できるか
「何を作ればいいかまだわからない」という状態でも親身に相談に乗ってくれる会社を選びましょう。要件定義から一緒に整理してくれる会社であれば、開発中の手戻りや追加費用を防ぎやすくなります。
③ 保守・改修体制が整っているか
システムは作って終わりではありません。リリース後のバグ対応・機能改修・セキュリティアップデートを継続的に行える体制があるかを確認してください。担当者一人に依存する体制では、属人化リスクから脱却できません。
まとめ|予算と目的で選ぶ開発タイプ早見表
受発注管理システムの開発タイプは、予算と自社の要件によって最適な選択肢が変わります。以下の表を参考に、まずどの方向性が自社に合っているかを検討してみてください。
| 費用 | 向いている企業 | |
|---|---|---|
| オーダーメイド開発 | 予算300万円〜 × 自社仕様にしたい | 業務にフィットしたシステムを構築したい企業向け |
| パッケージシステム | 予算100〜800万円 × 標準機能中心 | 既製品をベースに短期間で導入したい企業向け |
| クラウド型(SaaS) | 初期費用を抑えたい × スピード重視 | まずは手軽に利用開始したい企業向け |
「予算300〜500万円で、自社業務にフィットしたシステムを作りたい」という企業には、Laravelを活用したオーダーメイド開発は非常にコストパフォーマンスの高い選択肢です。
まずはお気軽にご相談ください
「要件がまだ固まっていない」「予算感が合うか確認したい」という段階でも構いません。
弊社では初回相談から丁寧にヒアリングし、お客様の課題に合った開発プランをご提案します。強引な営業は一切行っておりません。