はじめに
株式会社みんなシステムズ営業の松永です。
WEBアプリの動作が遅いと、ユーザーはストレスを感じてしまいます。
実際の統計では、ページの読み込みが3秒を超えると、53%のユーザーがそのサイトを離れてしまうと言われています。
本記事では、WEBアプリを快適に使っていただくための「パフォーマンス最適化」について、わかりやすく解説します。
パフォーマンス最適化とは
パフォーマンス最適化とは、WEBアプリの動作速度を改善することです。
具体的には以下のような効果が期待できます:
- ページの表示が速くなる
- 操作した時の反応が良くなる
- スマートフォンでもサクサク動く
- サーバーの負担が減る
具体的な改善方法と便利なツール
1. ページの読み込み状況を確認する
まずは現状を把握することから始めましょう。
Google Lighthouse
特徴
Googleが提供する無料の診断ツール
使い方
Google Chromeブラウザに標準搭載されており、右クリックから「検証」を選び、「Lighthouse」タブで実行できます
メリット
- 点数で評価してくれるので、改善の目安になります
- 具体的な改善方法を提案してくれます
- 専門知識がなくても使えます
2. 画像の最適化
ImageOptim(Mac用)/ FileOptimizer(Windows用)
特徴
画像ファイルを軽量化するツール
使い方
アプリに画像をドラッグ&ドロップするだけ
メリット
- 画質を落とさずにファイルサイズを30-70%削減できます
- 複数の画像を一括処理できます
- 操作が簡単です
3. 表示速度の監視
New Relic
特徴
WEBアプリの動作状況をリアルタイムで監視するツール
使い方
アカウント登録後、提供されるコードを設置するだけ
メリット
- 24時間体制で監視してくれます
- 問題が発生した時に通知が来ます
- わかりやすいグラフで状況を確認できます
有料ですが、小規模な利用なら無料プランで十分です
4. キャッシュの活用
Cloudflare
特徴
世界中にサーバーを持つCDN(コンテンツ配信ネットワーク)サービス
使い方
ドメインの設定を変更するだけで利用開始できます
メリット
- ユーザーに近い場所からコンテンツを配信するので表示が速くなります
- サーバーの負担を軽減できます
- 基本的な機能は無料で使えます
- セキュリティ対策も付いてきます
5. コードの最適化
webpack
特徴
JavaScriptファイルを最適化するツール
使い方
開発環境に組み込んで使用します
メリット
- 必要なコードだけを配信できます
- ファイルサイズを小さくできます
- 読み込み順序を最適化できます
導入には技術者の支援が必要かもしれません
改善のステップ
- まずはGoogle Lighthouseで現状を確認
- 画像の最適化から始める(最も効果が出やすい)
- Cloudflareの導入を検討(比較的導入が簡単)
- New Relicで継続的に監視
- 必要に応じてwebpackなどの導入を検討
まとめ
パフォーマンスの改善は、一度に全てを行う必要はありません。
できるところから少しずつ始めることをお勧めします。
特に以下の点に注目してください。
- まずは現状把握から(Google Lighthouse)
- 画像の最適化は効果が高く、始めやすい
- 継続的な監視が大切
- 困ったときは専門家に相談を
パフォーマンスの改善は、ユーザー満足度の向上だけでなく、検索エンジンでの表示順位の改善にもつながります。
ビジネスの成長のために、ぜひ取り組んでみてください。
(参考になったらSNSで拡散していただけると次回の記事作成のモチベーションになります!)
参考資料
- Google Developers:Web パフォーマンスの最適化
- MDN Web Docs:パフォーマンスのベストプラクティス