AI電話自動応答サービスとは?従来のIVRとの違い
「電話が鳴りっぱなしで、本来の仕事に集中できない」
「営業時間外の電話を取りこぼしている」
こうした悩みを抱える企業が今、続々と導入しているのがAI電話自動応答サービスです。
従来の「プッシュボタンで番号を押してください」という機械的な対応とは異なり、AIがお客様の声を聞き取り、まるで人と話しているかのように受け答えしてくれる仕組みです。
この記事では、2026年最新のおすすめAI電話自動応答サービス7選を、機能・費用・選び方の観点からわかりやすく比較します。
中小企業の方でも、自社に合ったサービスを見つけやすいように整理して解説していきます。
AI電話自動応答(ボイスボット)の仕組み
AI電話自動応答は「ボイスボット」とも呼ばれ、電話の向こうにいるお客様の声をAIが聞き取り、内容を理解し、適切な回答を返す仕組みです。
大きく分けると、次の3ステップで動きます。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1. 音声認識 | お客様の話した言葉をテキスト化する |
| 2. 自然言語処理 | 話の意味や意図をAIが理解する |
| 3. 音声合成 | AIが自然な音声で回答する |
まず第1ステップでは、お客様の発話をAIが文字データに変換します。最近は音声認識の精度が上がっており、多少の言い回しの違いや話し方の癖にも対応しやすくなっています。
第2ステップでは、変換したテキストの意味をAIが判断します。たとえば「予約を変更したい」「営業時間を知りたい」といった意図を読み取り、適切な応答に進みます。
第3ステップでは、AIが判断した回答を自然な音声にして返します。最近のサービスは機械っぽさがかなり減り、人に近い受け答えができるものも増えています。
この3つが瞬時に行われることで、お客様は違和感なく用件を伝えやすくなります。
従来のIVRとの決定的な違い
従来のIVR(自動音声応答システム)は、「○○の方は1を、△△の方は2を押してください」といったプッシュボタン操作が基本です。
あらかじめ決められた分岐に沿って進むため、用件が選択肢に当てはまらない場合は対応できず、結局オペレーターにつながるまで時間がかかるケースも少なくありません。
一方、AI電話自動応答は、お客様が自由に話した内容をAIが理解します。
たとえば「来週の水曜日に予約を変更したいのですが」と話しかけるだけで、AIが内容を理解して手続きを進められます。
最大の違いは、「ボタン選択」ではなく「会話」で進められることです。
また、IVRは分岐が増えるほど設定や運用が複雑になりがちですが、AI電話はシナリオの追加や修正が比較的柔軟に行えるサービスも多く、業務変化にも対応しやすい傾向があります。
AI電話自動応答が注目される背景
AI電話自動応答が注目されている背景には、主に次のような理由があります。
- 人手不足が深刻化している
- テレワークや多様な働き方が広がっている
- 電話がつながらないことへの不満が増えている
- AI技術の進化で実用レベルに近づいてきた
特に中小企業では、電話対応の専任スタッフを確保すること自体が難しい場合があります。少人数で業務を回す中で、電話対応は大きな負担になりやすいです。
さらに、テレワークが一般化したことで「オフィスにかかってくる電話を誰が取るのか」という問題も表面化しました。
加えて、AI技術そのものの進歩も大きな追い風です。以前よりも自然で正確な対話が可能になり、「AIの電話応答は使い物にならない」という印象が変わりつつあります。
AI電話自動応答サービスおすすめ7選【2026年最新】
ここからは、2026年時点で注目されているAI電話自動応答サービスを7つ紹介します。
先に一覧で見たい方のために、特徴を簡単にまとめると次の通りです。
| サービス名 | 特徴 | 向いている企業 |
|---|---|---|
| IVRy | 低価格・導入が速い | 中小企業・店舗 |
| NTTドコモ | 通話品質と信頼性が高い | 中規模以上の企業 |
| MediaVoice | あふれ呼・折り返し対応に強い | コールセンター運営企業 |
| MOBI VOICE | チャット連携に強い | 複数チャネルを一元管理したい企業 |
| ミライAI | 低価格で電話番代替に向く | 小規模企業・個人事業主 |
| LINE AiCall | 自然な音声・LINE連携が強み | 予約業務が多い企業 |
| PKSHA Voicebot | 高度な対話・大規模運用向け | 大企業・高難度業務 |
IVRy(アイブリー)
IVRyは、月額2,980円から始められる、中小企業や店舗ビジネスに人気の高いサービスです。
「とにかく手軽に始めたい」という企業に向いており、最短5分で電話番号の取得から初期設定まで完了できるスピード感が強みです。
主な機能は以下の通りです。
- AIによる自動応答
- 電話の自動振り分け
- SMS自動返信
- 通話録音
- 電話履歴の管理
よくある質問への回答から、複雑な内容の担当者転送まで、幅広く対応しやすいのが特徴です。
特に、飲食店・美容院・クリニックなどの店舗ビジネスや、少人数で運営している中小企業に向いています。
AI電話自動応答サービス(NTTドコモ)
NTTドコモのサービスは、大手通信会社ならではの高い信頼性と安定した通話品質が魅力です。
高精度な日本語認識に強みがあり、「えーっと」「あのー」といった自然な言い回しにも対応しやすいとされています。
主な用途は次のようなものです。
- AIによる自動応答
- 予約受付・変更
- FAQ対応
- 担当者への転送
- 通話内容のテキスト化
料金は個別見積もりが中心で、中規模以上の企業向けの印象が強いサービスです。
大手ブランドの安心感を重視したい企業に向いています。
MediaVoice(メディアリンク)
MediaVoiceは、コールセンターやカスタマーサポート用途に強みを持つAI電話自動応答サービスです。
特に、電話が集中してつながらない「あふれ呼」対策や、折り返し予約に強いのが特徴です。
- AI自動応答
- あふれ呼対応
- 折り返し予約受付
- SMS送信
- CRM連携
- 通話ログ管理
繁忙期やキャンペーン時に電話が集中する企業にとって、機会損失を減らしやすい構成になっています。
料金は個別見積もりが基本で、月額数万円〜の価格帯が想定されます。
コールセンターを運営している企業や、電話集中に悩む企業におすすめです。
MOBI VOICE(モビルス)
MOBI VOICEは、チャットボットなどの顧客サポート分野で実績のあるモビルスが提供するサービスです。
電話だけでなく、チャットやWebなど複数の問い合わせチャネルを一元管理したい企業に向いています。
- AI自動応答
- シナリオ型対話フロー
- 音声テキスト化
- 通話分析ダッシュボード
- チャットボット連携
料金は個別見積もりで、機能や規模によって変わります。中規模以上のサポート部門を持つ企業に向いた選択肢です。
ミライAI(ソフツー)
ミライAIは、「電話代行の代替としてAIを使う」という考え方に近いサービスです。
代表電話の一次対応や、担当者への取り次ぎ、伝言の通知、営業電話のフィルタリングなどを低コストで行いやすいのが魅力です。
- 代表電話の一次対応
- 担当者への取り次ぎ
- 伝言のテキスト化・通知
- 営業電話のフィルタリング
料金は月額500円からと非常にリーズナブルで、スタンダードプランでも月額980円からと始めやすい価格帯です。
「電話代行は使いたいが高い」と感じる中小企業や個人事業主に向いています。
LINE AiCall(LINE)
LINE AiCallは、LINEヤフーが提供するAI電話自動応答サービスです。
独自の音声認識・音声合成技術を活用しており、自然で聞き取りやすい音声が大きな特徴です。
- AI自動応答
- 予約受付・変更・キャンセル
- FAQ対応
- API連携
- 通話内容のテキスト化
- LINE連携
特にLINE公式アカウントと組み合わせられる点は大きな強みで、電話後にLINEで予約確認を送るなど、自然な顧客体験を作りやすくなります。
飲食店・ホテルなど、予約業務が多い企業に向いています。
PKSHA Voicebot(PKSHA)
PKSHA Voicebotは、大手企業のコールセンターやカスタマーサポートで多くの導入実績があるサービスです。
独自の自然言語処理技術により、高度な対話や複雑な問い合わせへの対応に強みがあります。
- 高精度なAI対話
- 複雑なシナリオ分岐
- CRM・基幹システム連携
- 通話分析ダッシュボード
- 対話ログ管理・検索
- AIの継続学習
金融・保険・通信など、対応難度が高い業界でも検討しやすい一方で、費用は個別見積もりでエンタープライズ向けです。
大規模コールセンターや、複雑な電話対応を自動化したい企業に最適です。
AI電話自動応答サービスの比較表|機能・費用・特徴
機能比較一覧
各サービスの主要機能を比較すると、基本的なAI自動応答はどのサービスにもありますが、連携先や得意領域に違いがあります。
| サービス | 価格感 | 主な強み | 導入しやすさ |
|---|---|---|---|
| IVRy | 低価格 | 導入が速い・店舗向け | 高い |
| NTTドコモ | 見積もり | 通話品質・信頼性 | 中 |
| MediaVoice | 見積もり | あふれ呼・折り返し対応 | 中 |
| MOBI VOICE | 見積もり | チャット連携・分析 | 中 |
| ミライAI | 低価格 | 電話番代替・小規模向け | 高い |
| LINE AiCall | 見積もり | 自然音声・LINE連携 | 中〜低 |
| PKSHA Voicebot | 見積もり | 高度な対話・大規模運用 | 低 |
IVRyとミライAIは、中小企業や店舗向けのシンプルな電話対応に向いています。
一方、PKSHA VoicebotやLINE AiCallは、複雑なシナリオ分岐や外部システム連携が必要な場合に強みがあります。
大切なのは、機能の多さではなく「自社で本当に使う機能があるか」です。
料金プラン比較
料金面で見ると、特に始めやすいのは次の2つです。
- ミライAI:月額500円〜
- IVRy:月額2,980円〜
一方で、NTTドコモ、MediaVoice、MOBI VOICE、LINE AiCall、PKSHA Voicebotは個別見積もりが中心で、月額数万円〜数十万円になるケースもあります。
比較するときは、月額料金だけでなく、次の点も確認しましょう。
- 初期費用があるか
- 従量課金があるか
- 通話件数が増えたときに総額がいくらになるか
月間の電話件数を把握したうえで、総額で比較することが重要です。
導入のしやすさ比較
導入スピード重視なら、IVRyやミライAIが有力です。申し込みから設定までオンラインで完結しやすく、短期間で始められます。
一方、NTTドコモやMediaVoiceは、ヒアリングやシナリオ設計に数週間〜1か月ほどかかるケースがあります。
LINE AiCallやPKSHA Voicebotは、既存システムとの連携や複雑な設計を含むため、1〜3か月程度を想定しておくとよいでしょう。
「まず小さく始めたい」ならIVRy・ミライAI、「しっかり作り込みたい」ならLINE AiCall・PKSHA Voicebotが候補になりやすいです。
AI電話自動応答サービスの選び方|失敗しない5つの基準
サービス選びで迷ったときは、次の5つを軸に整理すると比較しやすくなります。
- 日本語の認識精度と対話の自然さ
- 業務に合わせたシナリオのカスタマイズ性
- 既存ツールとの連携
- 費用対効果のバランス
- セキュリティ対策とサポート体制
日本語の認識精度と対話の自然さ
AI電話の品質を左右する最重要ポイントです。お客様の言葉を正しく聞き取れなければ、どれだけ機能が多くても意味がありません。
特に確認したいのは、同じ意味の違う言い回しに対応できるかです。
- 予約を変更したい
- 予約日をずらしたい
- 別の日にしたい
こうした表現の違いを正しく理解できるかは、実際に試して確認するのが確実です。
無料トライアルやデモで、実際の音声品質と認識精度を必ず確認しましょう。
業務に合わせたシナリオのカスタマイズ性
AI電話の成果は、シナリオ設計に大きく左右されます。
たとえば、飲食店と不動産会社では必要な会話フローがまったく異なります。業種や業務内容に合ったシナリオを柔軟に作れるかが重要です。
- テンプレートがあるか
- 自由に編集できるか
- 分岐条件を細かく設定できるか
- 導入後に修正しやすいか
導入後にシナリオを簡単に改善できるサービスのほうが、運用しやすいです。
既存ツールとの連携(CRM・予約システム等)
電話を受けたあとに、予約情報や顧客情報を手作業で入力し直すようでは、自動化の効果が半減してしまいます。
そのため、次のような既存ツールとの連携可否を確認しましょう。
- CRM(顧客管理)
- 予約管理システム
- カレンダー
- Slack、Teams、LINE WORKSなどのチャット
- メール
APIやWebhookに対応していると、独自システムとの連携や通知自動化がしやすくなります。
「電話が来たらSlack通知」「予約が入ったらメール送信」などができると、社内共有がかなり楽になります。
費用対効果のバランス
費用を見るときは、「安いか高いか」だけでなく、自社にとって見合うかどうかで判断することが大切です。
まずは現在の電話対応コストを洗い出しましょう。
- スタッフの人件費
- 電話対応に使っている時間
- 取りこぼしによる機会損失
- 電話代行の利用料
そのうえで、AI電話の導入コストと比較します。
コスト削減だけでなく、営業時間外対応による売上増、顧客満足度向上、業務効率化まで含めて判断するのがポイントです。
セキュリティ対策とサポート体制
電話では個人情報や機密情報を扱うことがあるため、セキュリティは必ず確認したい項目です。
- 通話データの暗号化
- データ保存場所
- アクセス権限管理
- セキュリティ認証の有無
- 通話内容の学習利用有無
また、導入時の設定支援や、運用開始後のトラブル対応、効果検証まで見てもらえるかも重要です。
社内にIT担当者がいない場合は、サポートが手厚いサービスを選ぶと安心です。
AI電話自動応答の導入で期待できる効果
AI電話自動応答の導入で期待できる効果は、大きく3つあります。
- 電話対応コストの削減
- 顧客体験の向上とクレーム減少
- データ活用による業務改善
電話対応コストの大幅削減
AIが一次対応を担うことで、スタッフが電話対応に使う時間を大幅に減らせます。
特に、営業時間案内や予約確認のような定型的な問い合わせは、AIだけで完結しやすい領域です。
また、電話代行を使っている企業がAI電話へ切り替えると、月額コストが大きく下がるケースもあります。
営業時間外の電話を取りこぼさず拾えるようになる点も、売上面で大きな効果があります。
顧客体験の向上とクレーム減少
AI電話を導入すると、「電話がつながらない」「長く待たされる」「たらい回しにされる」といった不満を減らしやすくなります。
また、対応品質が一定になりやすいため、担当者によるばらつきも抑えられます。
特に大きいのは待ち時間の短縮です。AIは同時に複数の着信に対応しやすいため、混雑時でもストレスを減らしやすくなります。
データ活用による業務改善
AI電話自動応答では、通話内容がテキスト化され、問い合わせ内容や時間帯などをデータとして蓄積できます。
これにより、たとえば次のような改善が可能です。
- よくある質問をWebサイトのFAQに反映する
- 問い合わせが多い時間帯に体制を厚くする
- 顧客の悩みから商品・サービス改善につなげる
従来の電話対応では見えにくかった「お客様の生の声」を、改善に活かせるのが大きな価値です。
まとめ|自社に合ったAI電話自動応答サービスを選ぼう
AI電話自動応答サービスは、人手不足や電話対応の負担を減らしながら、顧客満足度の向上にもつながる有力な選択肢です。
ただし、どのサービスが最適かは、企業の規模・業種・電話の内容・導入目的によって変わります。
選定時は、次のポイントを押さえて比較しましょう。
- 認識精度と音声の自然さ
- シナリオの作りやすさ
- 既存ツールとの連携
- 費用対効果
- セキュリティとサポート体制
まずは「自社の電話対応で何が課題なのか」を明確にし、その課題を最も解決しやすいサービスを選ぶことが大切です。
「どのサービスが自社に合うのかわからない」「既存の予約システムやCRMと連携できるか不安」といった場合は、導入前に要件整理をしたうえで比較検討するのがおすすめです。
AI電話自動応答の導入をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。業務内容や電話の状況を踏まえ、無理のない導入方法をご提案いたします。