人と企業をつなぐマッチング型のWebサービスを対象に、テストをご依頼いただきました。複数の利用者区分をもつサービスの主要画面を横断して検証し、検出した内容を一覧に1件ずつ記録しています。
記録した指摘は90件です。あわせて、検証を通じて気づいた追加機能・改善提案も一覧にまとめました。
テスト前の課題
お客様は開発を外部の開発会社に委託しており、社内にテストを担う体制がありませんでした。保守契約もない状態で、リリースに向けた品質確認をどう進めるかが課題になっていました。
ご相談時の状況は、次のとおりです。
- 社内にテストを担う人手がなく、開発会社との保守契約もない
- リリースに向けて、どこに問題があるのかをまず一覧で洗い出したい
- テスト専用の確認環境がなく、本番環境で検証する必要がある
- 不具合だけでなく「こうした方がよい」という改善提案もあわせて受け取りたい
まずはプロダクト全体の問題を一覧にし、何から手を付けるかを判断できる状態にすることが、今回のテストの目的でした。
ご提案・テストアプローチ
複数の利用者区分があることを踏まえ、区分ごとの画面を含めて主要画面を横断して検証しました。
本番環境での検証
検証は、外部の決済サービスとメール配信が稼働している本番環境で行いました。実際の決済やメールの実配信が発生することに配慮しながら進めています。
レスポンシブ対応の確認として、スマートフォンとPCの複数端末で表示と操作を確認しました。
一覧での記録と切り分け
検出した内容は一覧に1件ずつ記録し、次の項目を列として管理しました。
| 列 | 内容 |
|---|---|
| 対象画面 | 事象が起きた画面 |
| 内容 | 事象や提案の内容 |
| 分類 | UI/機能 |
| 優先順位 | 対応の優先度 |
| 区分 | バグ/改修など |
記録にあたっては、次の点で切り分けを行っています。
- 明確なバグと、UX上の改善提案を区分して記録する
- 再現確認を行い、再現しなかったものはその旨を区分に明記する
- 仕様の判断が必要な項目は区分を保留にし、確認が必要なものとして分ける
指摘とは別に、検証を通じて気づいた追加機能・改善提案も一覧にまとめました。
テストした主な機能・観点
40画面を対象に、90件を記録しました。機能領域別の内訳は、次のとおりです。
| 機能領域 | 件数 |
|---|---|
| 案件の登録・詳細 | 21件 |
| 検索機能 | 16件 |
| プロフィール登録 | 15件 |
| メッセージ | 12件 |
| ダッシュボード・通知 | 6件 |
| 問い合わせ・ヘルプ | 4件 |
| 会員登録・ログイン | 3件 |
| 設定・パスワード | 3件 |
| お気に入り | 3件 |
| 決済・プラン | 3件 |
| 応募管理 | 3件 |
| その他 | 1件 |
利用者区分別に見ると、企業側の画面で43件、個人側の画面で33件でした。両方の区分で確認したものが10件、ログイン前の公開画面が4件です。
主な観点は、次のとおりです。
- 入力バリデーション: 文字数の上限、数値以外の入力、負の値、桁数、未来日付の登録可否
- 画面遷移: パンくずリスト、戻る・キャンセル操作の遷移先
- 状態の整合性: 件数のカウント、ステータスの反映、利用枠の残数表示
- 通知・メール: 通知への反映、問い合わせメールの宛先、空メッセージの送信
- エラー表示: 未翻訳のまま表示されるメッセージ、エラー後に操作できなくなる挙動
- 二重送信: 送信ボタンの連続クリック・ダブルクリック時の挙動
- 決済: プランの選択と、クレジットカード情報の登録
- 表記の統一: 画面間での用語のゆれ、全角・半角の混在
- UX上のわかりにくさ: ボタンの名称、必須項目の表示、日付入力の初期値
効果
40画面を対象に90件を記録し、追加機能・改善提案36件とあわせて一覧化しました。
区分別・分類別の内訳は、次のとおりです。
| 区分 | 件数 |
|---|---|
| 改修 | 36件 |
| バグ | 32件 |
| バリデーション不備 | 11件 |
| 仕様確認が必要なもの | 8件 |
| 改修だがバグに近いもの | 2件 |
| 再現しなかったもの | 1件 |
分類で見ると、機能に関するものが56件、UIに関するものが34件でした。
バグと改善提案、仕様確認が必要なものを分けて記録したことで、すぐ直すべきもの・判断が必要なもの・余裕があれば取り組むものを見分けやすい形でお渡ししています。開発会社へ修正を依頼する際の材料としても使える一覧です。
こんな企業におすすめ
今回と同じような課題を持つ企業に向いている支援です。
- 開発を外部に委託していて、社内にテストを担う人手がいない企業
- リリース前に、プロダクト全体の問題を一度まとめて洗い出したい企業
- テスト専用環境がなく、本番環境で慎重に検証する必要がある企業
- 複数の利用者区分があるプラットフォームを、区分ごとに検証したい企業
- 不具合だけでなく、UX上の改善提案もあわせて受け取りたい企業



