はじめに
みんなシステムズ営業の松永です。
システム開発を外部に委託する際、よく耳にする「ソースコード管理ツール」。
このツールは何のためにあり、どのように活用されているのでしょうか?
今回は、初めてシステム開発を委託する企業の皆様向けに、分かりやすく解説していきます。
そもそもソースコード管理ツールとは?
システム開発では、プログラムを書いた文書(ソースコード)を作成します。
このソースコードは開発中に日々変更が加えられ、複数の開発者が同時に作業することも多いです。
例えば、こんな困りごとが発生します:
- 先週の変更内容を確認したい
- 複数の開発者が同じファイルを編集してしまい、内容が混乱する
- 誰がいつどの部分を変更したのか分からない
ソースコード管理ツールは、これらの問題を解決するための道具です。
言わば、開発現場の「変更履歴付きの保管庫」のような役割を果たします。
主なソースコード管理ツールの紹介
1. GitHub(ギットハブ)
最も広く使われているツールの一つです。特徴とメリットは下記になります。
特徴:
- 使いやすい画面で変更履歴を確認できる
- 世界中の開発者が利用している
- 無料で始められる基本機能が充実
- マイクロソフト社が運営しており、安定性が高い
活用メリット:
- 開発状況を簡単に確認できる
- 問題が起きても過去の状態に戻せる
- 複数の開発者が同時に作業しても混乱が少ない
2. GitLab(ギットラブ)
GitHubと似た機能を持つツールです。特徴とメリットは下記になります。
特徴:
- 自社のサーバーに設置できる
- プロジェクト管理機能が充実
- セキュリティ機能が強い
活用メリット:
- 社内だけで使用できるため、情報管理が厳密
- 開発からテスト、公開までの一連の作業を一元管理できる
- 大規模な開発チームでの利用に適している
3. Bitbucket(ビットバケット)
特に小規模チームで人気のツールです。特徴とメリットは下記になります。
特徴:
- アトラシアン社の他のツールと連携が容易
- 小規模チーム向けの無料プランが充実
- 使い方がシンプル
活用メリット:
- JiraやConfluenceなど、よく使われる開発ツールとの連携が簡単
- 小規模なプロジェクトでも本格的な管理ができる
- 初めての導入でも扱いやすい
導入時の注意点
利用目的の明確化
まずは何のために使うのかを明確にしましょう:
- 開発状況の把握
- ソースコードの安全な保管
- 開発チームの作業効率向上
セキュリティの考慮
大切な情報を扱うため、以下の点に注意が必要です:
- アクセス権限の適切な設定
- 社外秘情報の管理方法
- バックアップの方法
開発会社との相談
委託先の開発会社と以下の点を確認しましょう:
- 普段使用しているツール
- 過去の導入実績
- 運用方法の提案
ソースコード管理ツールがもたらすメリット
開発の透明性向上
- 誰が何をしているのかが分かる
- 進捗状況を簡単に確認できる
- 問題が起きた際の原因特定が容易
品質の向上
- 変更履歴が残るため、ミスの防止につながる
- 複数人での確認作業が容易
- 以前の状態に戻せるため、安心して修正できる
コスト削減
- 開発の手戻りが減る
- 情報共有が効率化される
- 長期的な保守が容易になる
まとめ
ソースコード管理ツールは、現代のシステム開発には欠かせない重要な道具です。
初期の導入コストや学習時間は必要ですが、開発の質と効率を大きく向上させることができます。
特に初めてシステム開発を委託する場合は、開発会社と相談しながら、自社に合ったツールを選択することをお勧めします。また、導入後も定期的に使用状況を確認し、必要に応じて運用方法を見直していくことが大切です。
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